家庭の契約アンペア数とは?基礎・基本を学ぶ

2021-08-23

第144回 長谷川正の「言ったモン勝ち」

先日のブログの分電盤イラストでは、安全ブレーカーが合計8個取り付けてありました。ということは、この分電盤を取り付けた家庭では、前述した電気の基礎知識より8×15A=120Aまで使用できるはずだ、と思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかしながら、分電盤の左側に設置されたアンペアブレーカーが8個の安全ブレーカーの総合計を制限することになり、家庭用では40A~60Aのアンペアブレーカーが一般的になります。言い換えれば、電力会社との契約アンペア数がこれに相当し、ブレーカーの色や電気の基本料金も異なります。なお、関西、中部、四国、沖縄電力ではアンペア制ではなく電気料金プランによって基本料金が設定されるため、アンペアブレーカーは使用されておりません。

「安全」は客観的、「安心」は主観的

東京電力の場合、契約アンペア数が小さくなればなるほど「基本料金」は安くなり、反対に大きくなればそれだけ高くなります(下記料金表参照)。これを「基本料金制」と言いますが、実際に家庭の電気代節約のためには、契約アンペア数を一番小さくすると良いと思うかもしれません。しかし、実際に使用する電気量に見合わないアンペア数で契約してしまうと、頻繁にブレーカーが落ちる原因になります。よって、各々の家庭で使われる家電機器を考慮し、かつライフスタイルを鑑みて、家族が安心するアンペア数を選ぶことが重要です。ここで一つの基準となるのが「安全」と「安心」のどちらを選択するか、でしょう。なぜなら、安全ブレーカーのように「安全」は数値的な基準で客観的に示せますが、「安心」は主観的なものであるために各個人によって異なるからです。もし、アンペア数変更を希望する場合、電力会社に連絡すれば作業員が無償で相当のアンペアブレーカーに交換してくれます。(一度変更すると1年間は契約アンペア数を変更できません。)

東京電力基本料金
※基本料金は参考値(ウィキペディアより引用)

なお、アンペアブレーカーを使用しているのは、北海道電力、東北電力(色分けなし)、東京電力、北陸電力(色分けなし)、中部電力、九州電力の管内のみです。残りの関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力に関してはアンペア数で契約しているのではなく、一定の電気使用量(11kWhもしくは15kWh)を含んだ最低料金が設定されている「最低料金制」にて契約するため、アンペアブレーカーは使用しておりません。また、現在は電力自由化により、電力会社以外の会社と電力契約を結ぶことができるようになりました。その場合、契約内容によってはスマートメーターを取り付けることによってアンペアブレーカーが省略されることもあります。

スマートメーターの普及

電力自由化をきっかけとして、電力会社は従来の電力メーター(円盤パーツが回転しているもの)から「スマートメーター」への切り替えを進めています。スマートメーターのメリットとして、電気使用量をデジタル計測してデータ送信できるため月に一度の検針作業が必要なくなること、内部にブレーカー機能が搭載されているため分電盤のアンペアブレーカーが省略できるなど、電力会社のコスト改善という面より2024年度の100%普及を目指しています。また、遠隔操作が可能のため契約アンペア変更が工事不要、遠くで暮らす家族の見守りが可能、停電時は最短10秒で自動復旧するためブレーカーをいちいち上げる必要がなくなるなどの一般利用者側の利便性もアップしています。

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PostedBy 長谷川 正