延伸ブロー成形とは?基礎・基本を学ぶ

2021-07-11

第136回 長谷川正の「言ったモン勝ち」

「鉄は叩くと硬くなる」ことは親父に習いましたが、鉄だけでなくほとんどの金属は叩けば硬くなり、これを加工硬化と呼びます。しかしながら、同じようにプラスチックに熱を加えて伸ばす等の加工を施すと、透明性、衝撃強度、剛性が増すなど種々の物理的特性が向上しますが、こちらはあまり知られていません。ですが、我々が日常生活でよく手にする飲料用ペットボトルなどはこの特性を利用して作られ、一般的にその成形には延伸ブロー成形が行われています。
※ペット(PET):ポリエチレンテレフタレート(Poly Ethylene Terephthalate)

延伸ブロー成形

延伸ブロー成形とは、インジェクションブロー成形のブロー工程にて水平垂直方向の2軸延伸工程を設けた成形法です。ブロー成型時に延伸ロッドと呼ばれる金属棒を加熱されたプリフォーム内部に入れ、延伸ロッドを深く挿入しつつプリフォームを垂直方向に引き伸ばし、同時に高圧空気をプリフォーム内部に吹き込んで水平方向にも伸ばすように膨らませ成形します。水平垂直方向へバランスよく均等に伸ばすことによって品質を安定させるとともに、強度や透明性、ガスバリア性などを向上させています。成形法には、パリソンが完全に冷却しない状態でブローするホットパリソン法(1ステージ式)と、パリソンを一度冷却してからブロー成形するコールドパリソン法(2ステージ式)があり、現在のペットボトルの成形には大量生産向けのコールドパリソン法が用いられるのが主流です。

延伸ブロー成形(株式会社マルエイHPより引用)

飲料用ペットボトルと一言で言っても様々ですが、内容物や充填殺菌方法など、用途別に分類すると4種類あると言われています。耐圧ペットボトル、耐熱ペットボトル、耐熱圧ペットボトル、無菌充填用ペットボトルの4種類です。

耐圧ペットボトル
コーラやサイダーなどの炭酸飲料用として、炭酸ガスによる内圧に耐えられるよう、底部分の形状がペタロイド(花びら)になっています。

耐熱ペットボトル
お茶や果汁飲料等、加熱殺菌が必要で高温で充填されるため、口部(キャップ受け部分)が白くなるのが特徴です。

耐熱圧ペットボトル
耐圧と耐熱の両方の特徴を持ったもので、果汁入りなどの炭酸飲料用となります。耐熱用のため口部(キャップ受け部分)は白くなります。

無菌充填用ペットボトル
コーヒーやミルク入り飲料など、容器を殺菌して無菌室内で充填するものに使用されます。

ペットボトル東洋製罐株式会社HPより引用

次回は、多層ブロー成形について述べます。

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PostedBy 長谷川 正