【M5Stack】アナログ入力とデジタル入力の使い分けとは?
基礎・基本を学ぶ

No.185 長谷川正の「言ったモン勝ち」


近接センサを機械に取り付けてみた

前回のブログにて、近接センサにて冷蔵庫の開閉状況をモニタリングできることを確認できたので、早速このセンサを当社の射出成型機に取り付けてみました。金型が上部にある(シリンダが縮んでいる)ときはスイッチ部とマグネット部が近接してセンサがONになり、金型が下部にある(シリンダが伸びている)ときはセンサがオフになる仕組みです。本当は、黄色マスキングテープ部分へ取り付けたほうが簡単だったのですが、GLSセンサは移動方向が横(長手方向)からだと1度の通過で複数回ONまたはOFFする場合がある、と説明書に記載されていたので残念ながら諦めました。そのため、若干取付場所に悩みましたが、アクリル板で近接位置を調整するなど、ちょっとした工夫をして今の取り付け方法となりました。なお、貼り付けは市販の両面テープを使用しています。

アナログ入力とデジタル入力

今回使用したオムロン製磁気形近接センサGLSの内部回路は、スイッチ部分に磁石が近づくと接触(ON)して、遠ざかると遮断(OFF)する簡単なON/OFF構造です。一般のスイッチとほぼ変わらないため、入力信号を拾うにはdigitalRead()関数を用いたデジタル入力が適しています。ですが正直言って、私はこのアナログ入力とデジタル入力の違いがいまいち理解できていません。そのため、簡単なデジタル入力だけではなく、アナログ入力も試してみて、どうなるのかを挑戦してみました。アナログ入力を学ぶ時に参考にしたのは下の写真のM5Stack用デュアルボタンユニット(U025)です。こちらの資料にて回路図が公開されていましたので、少し手間でしたが全く同じ回路をブレッドボード上に再現して、GLSセンサにてアナログ入力を学習しました。回路の写真は撮り忘れました、すみません。

なんとか回路図の再現は出来ましたが、これだけで理解したわけでありません。そこでググってみたら、アナログ入力を丁寧に説明しているサイト(ロジカラブログ)がありました。下にサイトからの資料を引用します。

この回路図は本当に分かりやすく、秀逸です。ボタンをON/OFFさせると、それぞれ電流の流れる経路が変わるため、右の入力側の電圧が3.3Vになったり0Vになるんですね。まさか、高校の物理で勉強した抵抗の合成や計算式がこんなところで役に立つとは・・・。ちなみに、M5Stack内でのON(HIGH)もしくはOFF(LOW)の判断は、入力端子の電圧範囲(HIGH:2.5V~3.6V、LOW:0V~0.8V)によって決まります。しかもこのサイトは「プルアップ抵抗」までも丁寧に説明しているので、私にとってはバイブルのようなものですね。

アナログか?デジタルか?

一般的に、ON(閉)かOFF(開)しかないスイッチなどはデジタル入力に適していますし、段階的な変化を検知する温度、気圧、距離センサなどはアナログ入力に適しています。今回はアナログ入力、デジタル入力の両方を試しましたが、やはり手軽なのは断然デジタル入力でした。わざわざ回路を作成する必要がありませんし、たとえセンサ内部に回路が内蔵されていても、M5Stack などはアナログ入力ポートが比較的少ないため、あえて少ない貴重なアナログ入力ポートを使用するのはもったいないです。

今回のセンサはデジタル入力が最適でしたが、次の機会にはアナログ入力が応用できるセンサを試してみます。

参考)【M5Stack】UID情報をスプレッドシートに記録とは?
参考)【M5Stack】Googleスプレッドシートからパワークエリを使ったデータ取込とは?
参考)【M5Stack】近接センサで機械の稼働監視とは?
参考)長谷川製作所の得意技術(防水照明器具製造)


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