【M5Stack】Ambientにてデータを見える化する方法とは?
基礎・基本を学ぶ

No.177 長谷川正の「言ったモン勝ち」


金型温度の異常検知には不十分

前回のブログにて、NTPサーバーからの時間情報を使って、会社の就業時間内にのみATOM Liteを作動させることができました。早速、実際の金型に貼り付けして温度データ取得を開始したところ、問題なく順調にデータが蓄積され、これが継続できれば温度推移などの統計データが作れるはずです。しかしながら、今のままでは金型温度の異常を検知することはできません。なぜなら、確かに異常値を計測したという記録は残りますが、リアルタイムでの温度状況を知る術が無いからです。パソコンを開いてスプレッドシートをじっと見つめていれば可能ですが、工場の中では様々な業務をこなす昼用があるためほぼ不可能でしょう。では、仕事をしながらリアルタイムで現状を見える化してくれる便利なツールをいろいろ調べてみたところ、無料で使える「Ambient」を試してみることにしました。

Ambinetの使い方

Ambientとは、M5Stackなどのマイコンから送信されたセンサーデータを自動的にグラフ化(可視化)してくれるという、優れたIoT用のクラウドサービスです。加えてデータ蓄積という機能もありますが、無償版では1日のデータ登録数が制限され、データ保存期間も4か月(R5年5月より)に限定されますので、そちらはメインで考えないほうが良さそうです。ちなみに、有償版の保存期間は1年間。とは言っても、誰もが手軽に利用できるサービスですので、データの可視化を考えているユーザーは一度は試してみることをお勧めします。以下には、社内のIoT勉強会にて使用した資料を公開しますので、参考にしてみてください。(こちらのサイトを参考に作成)

色々なグラフを試してみましたが、工場内では使い慣れたメーター形式が見やすいようです。下記の写真は、実際に工場内の射出成型機で使用されている様子です。黄色い矢印の先のタブレットにAmbientのグラフが表示されており、金型温度の正常範囲(緑)と異常範囲(赤)が視覚的に分かるようにメーター値を色で識別しています。

これで、射出成型機の稼働中は金型の温度をモニタリングすることができました。とは言っても、人が機械に張り付いている場合に限定されているのが残念です。さらに使い勝手を追求するなら、例えば、異常になった時、自動的にオペレーターへ何かしらの手段で知らせることができれば実用的になります。次回のブログでは、こちらをいろいろ考えてみます。

参考)【M5Stack】WiFi経由でスプレッドシートへのデータ書込方法とは?
参考)【M5Stack】ATOM Matrixでの原因不明トラブルとは?
参考)【M5Stack】NTPサーバーから時間情報を取得する方法とは?
参考)長谷川製作所の得意技術(防水照明器具製造)


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