いちごの電照栽培用コードの製作事例


イチゴの電照栽培

品名:CCB050L10P05

向先:いちご農家(神奈川県)

特注:枝の長さ ピッチ(間隔)

納期:約2日

いちご農家の電照栽培ノウハウ

今回紹介するいちご農家さんは、3棟で約600坪のハウスにて、収穫時期をずらしたり、品質向上や収量(生産高)アップなどを目的として電照栽培を試みています。その栽培方法は、毎年11月頃から開始し、暗くなる時間帯から19時頃まで約2~3時間電照させる平均的な日長延長方式ですが、電照の高さ、明るさ、間隔はいちごの品種によって設定条件を変化させ、ハウスの温度管理やいちごの栄養状態にも目を配るほど、相当なノウハウを積み上げています。ちなみに、採用いただいた当社の提灯(電照)コードは「ハウスの規模によって特注対応が出来ることや、いちごの種類による電照設備の追加や変更が簡単にできることなど、多種いちごを栽培している農家には重宝している」とのことで、農家の生産性アップに貢献したこと、また過剰な労働時間を低減できたことが嬉しいです。いちごの品種といえば「とちおとめ」や「あまおう」が有名ですが、問い合わせてみると、今年は12品種(紅ほっぺ、桃薫、あまおとめ、章姫、おいCベリー、星の煌めき、やよいひめ、よつぼし、月のひかり、恋みのり、あまえくぼ、さがほのか)を栽培しているそうです。お客様の人気や普段食べれないようないちごを導入するなど、積極的かつ弾力的な経営姿勢には頭が下がる思いです。

電照栽培とは?

電照栽培とは、主に昼間が短い冬の時期に照明設備にて作物の育成に影響される日長(日照時間)をコントロールし、収穫時期を意図的にスライドさせる栽培方法です。つまり、近年のハウス栽培では作物の日長に応じて開花する性質を利用し、花の開花時期や野菜などの葉物の生長時期をずらしたり長くしたりしているのです。私が小学生の頃、スーパーなどに季節の野菜が一年中陳列されているのは促成栽培や抑制栽培などの成果だと習いましたが、今や電照栽培も私たちの食生活に欠かすことのできません。最も歴史が古く有名なのは愛知県を中心とした菊の電照栽培(電照菊)ですが、現在は多くの花きや作物で電照栽培が行われています。この製作事例ページでは、最近増加しているいちごの電照栽培を紹介いたします。

いちごの収穫時期は?

本来のいちごの旬は春です。3月から4月くらいにかけてがもっとも甘くて香りもよく、しっかりと熟した食べ頃を迎えます。ですが、子供たちが楽しみにしているクリスマスケーキに、季節外れだからといって真っ赤ないちごが無いなんて・・・あり得ない。そのため、いちご農家の方たちはハウスなどの栽培方法や品種の改良を重ねて本来の旬の時期より収穫時期を早め、クリスマス需要に間に合うようになりました(夏から秋に収穫されるいちごもあります)。今回紹介するいちご農家さんは、収穫時期をスライドさせるだけではなく、甘み、大きさ、食感などの品質向上やハウス一棟当たりの収量(生産高)アップなどを目的とし、その手段として電照栽培を採用しています。

電照栽培は冬の寒い時期に葉の生長を促進するために行われます。実はこの時期、いちごは休眠に入ります。休眠とは厳しい条件の冬場を乗り切るため、作物の地上部はできるだけ小さくなり、地下部の根に養分を蓄えて春に備える、という自衛手段です。そのため、葉が生長するための養分が不足して小さな葉になってしまいます。周知のように作物の生長養分を補うのは光合成です。つまり、サイズの小さな葉では実をつけたり果実を大きくするための養分を蓄える光合成が十分に行われないため、葉面積は出来るだけ大きい方が望ましいのです。

そこで電照栽培の出番です。日照時間が短くなる冬の夜間に電照を行い、夜の時間を短く長日条件にすることでいちごは春を感じ、十分に葉に養分を与え葉面積を大きくするようになります。その結果、日中にしっかり光合成を行うことができ、冬でも収量(生産高)が確保できるというわけです。このように、栽培方法を工夫することで天候や季節に影響を受けることなく育成・出荷が可能となり、経営面でも安定化しやすくなるメリットがあります。

電照設備のコスト

当然ながら、電照設備の導入には費用がかかっていますので、そのメリットとデメリットを総合的に判断することが必要です。たとえば、全長10mの提灯(電照)コードCCB050L10P05は定価が13,750円(税込)ですので、全てのハウスに導入となるとそれなりのコストになりますが、一方で他農家とは違った独自の差別化を試みることで、いちごの市場競争で優位に立つこともできますし、SNSなどで消費者へ発信する話題性も生まれるでしょう。また、独断的ですが同じ中小企業のメーカー側としては全力で応援したくなります。ちなみに、今回の特注品は標準品より枝のピッチ(間隔)を広くして枝の長さを長く設定しています。その理由として、上述したようにいちごの品種によって電照の高さを簡単に微調整できるようにあらかじめ長めの枝が希望とのことです。他社の電照コードも検討されたようですが、ここまで特注対応してくれたのは当社だけらしく、農場主さんより感謝の言葉も頂き、こちらとしてもメーカー冥利に尽きます。なお、電球は高価な農業用ではなく、ホームセンターで売っている一般的なLED電球(60W相当)を使用し、イニシャルとランニングのコストを抑えています。また、電照設備を使って夜間のいちご狩りを試みたこともありましたが、昼夜の連続勤務で体が悲鳴を上げ断念した経緯があるそうです。

電照コードの仕様(スペック)決定手順

まずは電照栽培のイメージ図を描くことから始まります。仮にハウス1棟へ試験導入する場合、まず最初に電照コードの固定場所を決定します。ハウス天井から金属レールなどが高設ベンチの真上に吊り下がってるのが理想的ですが、電照コードの重さに耐えられる紐やワイヤーを暫定的に設置しても問題はありません。次に電照(葉物に当たる)の明るさをどのくらいにするのかを考慮し、電照灯数、電照ピッチ(間隔)、電球のワット数を決定していきます。一般的にコスト全体における電球の割合が高くなるため、まずは安価で一般的に流通しているLED電球を決定し、その後、灯数やピッチ(間隔)、枝の長さを決定することをおススメします。明るさは照度計で実際に計測する必要がありますが、今はスマホの照度計アプリを使用している人が多くなっています。なお、特注電照コードの参考価格は、下記特注品お見積りフォームより簡単に計算することができますのでお気軽にご利用下さい。(枝の長さは標準のみ)
参考)特注品お見積りフォームはこちら
参考)提灯(電照)コードの詳細はこちら

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